「胡蝶ならぬ」


ビックバンで僕は地球として誕生した。
その後、固体粒子が集まって無数の微惑星となり、それらが合体と衝突を繰り返しながら原始地球となる。
やがて僕は月が分離し、後に地殻の形成が始まると、僕は陸と海で分かれた。

原始の海の中では、化学反応によってしだいに複雑な物質が作られ、生命の素材となるタンパク質や核酸が生まれるようになる。
 
そして最初の原始生命が誕生した。


次に光からエネルギーを吸収するバクテリアが登場。さらに細胞に核を持つ真核生物も登場した。
多細胞生物が生まれ、しばらく経つと魚類が出現するようになる。

植物が陸へ上がるようになり、両生類や爬虫類、哺乳類、鳥類も見られるようになった。
またさらに時が流れると、ついに人間が出現する。

彼らは文明社会を築き、やがてその争いの規模は大きくなり、ついに巻き起こった核戦争によって僕は粉々になってしまった



そこでハッと目をさます。近くで川のせせらぎが聞こえた。
緑色の頭を上げて周りを見渡す。


薄黄色の空に、紫の水が流れる川。どうやら眠ってしまっていたらしい。


「いや、待てよ」
僕は8本の腕のうちの3本を使い、三又に分かれた顎に手を置いた。

「地球になっていたのが夢だったのか。それとも今この瞬間が夢なのか」


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