「備えあれば……」

核爆弾が落ちた。世界は灰に包まれ、生き残ったのは俺たち数人の人間。
植物は枯れ、動物たちの数は極限まで減り、一面には見渡す限りの砂漠。

もはや人間が生きていける環境ではない。



しかし俺たちは人類の復活を諦めていなかった。

「もうすぐだぞ」
砂漠の山を登りながら隊長が言う。もともと陸軍に所属しサバイバル経験豊富な彼がこのチームのリーダーだ。

俺たちが目指しているのは、種子貯蔵庫。



このような未曾有の大災害に備え、様々な植物種子が保存されていると噂の建物だ。


「しかし、本当にあるのでしょうか?」
俺は不安の声を出す。
 

「あるに決まっている。あらゆる気温にも耐えることができ、核爆弾でも壊れないような強固な作り。簡単に開かないように何重にも掛けられた鍵。きっと種子貯蔵庫は無事だ」

「あ!」
一人のメンバーが声をあげた。


砂漠の山を登りきった頂上から、その向こうに銀色の巨大冷蔵庫のようなものの上部が見えたのだ。
砂で埋もれているが、ここから見る限り損傷した様子もない。



「隊長!」
「あぁ!」


俺たちは一目散にそこを目指して走った。
近くで見ると、この貯蔵庫は巨大で、言いようのない厳かさを感じさせる。




「あとは開けるだけだな」
隊長が言った。
「ええ」
俺は頷く。


そこであれ、と首をかしげた。
「どうやって開けるんですか、これ?」



目の前には、あらゆる気温にも耐えることができ、核爆弾でも壊れないような強固な作り。簡単に開かないように何重にも掛けられた鍵を持つ大きな貯蔵庫がそびえていた。



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